仙腸関節障害との長い闘い2

仙腸関節障害

はじめに

スポーツにケガはつきもの。私がラケットスポーツの練習中にガクっと腰が抜けたような着地事故を起こして以降、左足の痺れと闘ってきた記録をここに綴ろうと思う。怪我→安静→運動不足。という悪循環や、怪我→焦燥→再発。などのありがちなサイクル。どちらも経験した私が「痺れ」と向き合ってきた1年間の記録です。

⇒ 仙腸関節障害との長い闘い1

第4章:競技復帰と接骨院通いの堂々巡り

私は3ヵ月の安静を経てラケットスポーツの練習を再開した。週に1回もしくは2週に1回の頻度で2ヶ月間。入念に股関節や腸腰筋のストレッチをしてからのぞみ、アフターケアはこれでもかというぐらい時間をかけた。実際のところ、準備運動の段階ですでに痺れる。ただその痺れは許容範囲とみなして体を動かすことで慣らしていった。

車移動で練習場へ行くのが体にしんどかった。座り姿勢で長時間いることが痺れを誘発するのだが、車の座席がよろしくない。座った瞬間に痺れてしまう。練習場についても痺れがとれない、などの諸問題が発生する。私は、車移動での練習はあきらめ、自転車でいける範囲(もともと自転車愛好家だ)のみの参加にした。

しかし、文字通りだましだましの競技復帰は、痺れが消えることなどありえずむしろ悪化する一方だった。

左足首下のみの痺れはやがて、ハムストリングへの痺れをも発生させていった。

第5章:大会を諦め、感じた絶望感

最初、それが痺れだとは思わなかった。ハムストリングが肉離れしそうになっているのかと思っていた。ちょっと動くとハリが出るのだ。2週間練習を休み、接骨院でハムストリングを入念に治療してもらうことになった。

肉離れではないのに、モモ裏が張る。いわゆる放散痛であることがわかる。これは左足首下を痺れさせているものと同等の症状であると判明。

接骨院の主治医曰く、原因や理由はなんであれ坐骨神経が圧迫されているから起こる症状である、とのことだった。お尻=梨状筋をほぐしたり腰への電気治療に重点を置く治療にシフトしていった。このあたりでは、運動療法としては下駄のようなものを履いて体重移動をスムーズに行う動作、、バランスボールを使った運動などを取り入れていった。無理な姿勢で無理な動きをしないような動き方の矯正。

そんな治療をしているさなかに、私の熱中しているラケットスポーツでは初の国内開催の国際大会の開催が迫っていた。

申し込みギリギリまで私は参加したい気持ちでいた。ただ、パートナーもいなかったし、パートナーを本気で探すにはリスクもあった。相手に迷惑をかけてしまう恐れがあるからだ。怪我を治療中の身であることを共有できるかできないか。そこを踏まえると一歩踏み出す勇気がなかなか出なかった。

私は、国内初の国際大会の参戦を断念した。

後ろ髪ひかれる思いのまま、大会当日は強風の有明へ見学へ行った。知り合いたちがそれぞれの年齢やレベル別カテゴリーで戦っているのを横目に、私は本当に自分の負った怪我を憎らしく思った。と同時に、必ずや復活してやると心に誓った。

第6章:ペインクリニックでの新たな挑戦

国際大会、東京大会と2つの大きな大会をパスして、私は第一線から遠のいた。

競技からは遠のいたが、無理のない範囲で練習を再開していた。2週に1回であれば練習は可能だ、と判断した。接骨院の主治医も、痺れを恐れて動かさないよりは、動いて痺れないからだを作るほうがよいというような考えだった。ん? うまく翻訳できてないかもしれません。都合よくとらえてるかもしれません。ですが、恐れすぎるな、と仰ってました。

梨状筋なんだろうなと思いながらお尻をケアしたり、股関節なのかなと思いなおしてストレッチ強度をあげてみたり、やはり腰椎なのかなと背中をそらすストレッチをしてみたり、セルフケアレベルでも試行錯誤は続きました。

小田原で練習会があると聞いては、電車ではるばる駆けつけて参戦してみたり。徐々にではあるが活動範囲も広げていった。

そんな中、三重県でまた国際大会があることが発表されました。運よくパートナーも見つかり、団体戦も含め3日連戦でのスケジュールに、私はゴーサインを出しました。自分の可能性を信じたかった。体をケアしていけばなんとかなるだろうと。前向きな気持ちしかなかった。やりたい思いが強かった。それしかなかった。

ですが気持ちとは裏腹に、常に、練習後1日置いてから軽度・中度の痺れが襲います。そう。まるで筋肉痛のサイクルに近いのです。筋肉痛が2日後にくる身となって久しいのですが、痺れも同様のサイクルでくることが判明しました。ということは、筋肉が悪さをしているのか? という自己分析に至るのは無理もありません。

本当に梨状筋なのか? 梨状筋症候群なら、ペインクリニックでブロック注射をすれば一発でわかる? そんな検索結果を見て、藁にもすがる思いで、痛みの専門医がいるペインクリニックの門を叩きました。注射が好きか嫌いかという観点から、今まで遠ざけてきたふしがないわけではありません。注射嫌いです。ですが、ブロック注射という新たな治療法を知り、希望の光を見出したのは言うまでもありません。


国際大会3連戦へ向けて練習量を増やす日々で、比例して痺れが増す中、私は、ペインクリニックでブロック注射という新たな治療を受けることになります。

⇒仙腸関節障害との長い闘い3

⇒仙腸関節障害との長い闘い1

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