ソウルから東へ、高速鉄道に乗って一気に突き当たるところ。そこには、ソウルの漢江(ハンガン)や釜山の海とは全く違う、どこまでも透き通ったエメラルドグリーンの東海岸(東海)が広がっています。
連載第3回目にご紹介するのは、美しいビーチと、韓国随一のコーヒーカルチャーが融合した癒やしの街、江陵(カンヌン)です。
近年、世界的な大ヒットコンテンツのロケ地として世界中からファンが集まる聖地でありながら、波の音を聴きながらハイレベルな自家焙煎コーヒーを楽しめる、韓国の若者にとって最高の「ヒーリング(癒やし)スポット」として絶大な人気を誇っています。
💡 江陵ってどんな街?(人口&規模感)
江陵(カンヌン)は、韓国の東部に位置する「江原特別自治道(カンウォンド)」を代表する沿岸都市です。2018年の平昌(ピョンチャン)冬期オリンピックでは、氷上競技の開催地としても注目を浴びました。
- 人口: 約21万人
- 規模感・アクセス:ソウル駅からKTX(江陵線)に乗れば、乗り換えなしで約1時間40分〜2時間。車窓からのどかな山あいの風景を眺めていると、あっという間に海風香る江陵駅に到着します。ソウルからのアクセスが非常に良いため、「今週末は海を見に行こう」とふらっと訪れる現地の人も多い、コンパクトで自然豊かな街です。
📸 絶景ビーチからK-POPの聖地まで!江陵の観光名所
江陵の魅力は、海岸線沿いにそれぞれ全く異なる個性を持ったスポットが点在している点です。
1. 安木海岸(アンモッケン)& 江陵コーヒー通り 〜波の音と珈琲の香りに包まれる〜
江陵を語る上で外せないのが、安木(アンモク)ビーチ沿いに広がる「江陵コーヒー通り」です。約500メートルの海岸線に、個性豊かな大型カフェや、職人技が光るロースタリーカフェがずらりと並んでいます。
多くのカフェがテラス席や全面ガラス張りのオーシャンビューになっており、最高の一杯を片手に、エメラルドグリーンの海と白い砂浜を眺めてぼーっと過ごす時間はまさに至福。韓国のコーヒーカルチャーの奥深さを肌で感じられる場所です。
2. 注文津(チュムンジン)ビーチ 〜世界中のファンが訪れる伝説のバス停〜
K-POPや韓国ドラマファンなら絶対に一度は見たことがある、超有名スポットがここにあります。
- BTS(防弾少年団)のアルバム『YOU NEVER WALK ALONE』のジャケット写真に登場する「BTSバス停」(現在はフォトスポットとして復元されています)
- ドラマ『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』で、主人公2人が赤いマフラーを巻いて最初に出会う運命の防波堤世界中から訪れるファンが、お気に入りの音楽を聴きながらカメラを構える、江陵屈指のアイコンスポットです。
3. 鏡浦湖(キョンポホ)& 鏡浦海岸 〜サイクリングと広大な砂浜〜
江陵の中心部にある、周囲約4キロの大きな美しい湖「鏡浦湖」。湖の周りには遊歩道や自転車道が整備されており、レンタサイクルで風を切りながら走るのが最高に気持ち良いエリアです。そして、その湖のすぐ裏手には、東海岸最大級の広さを誇る「鏡浦海岸」の白い砂浜が広がっており、湖と海の両方の絶景を一度に楽しむことができます。
🥢 海の恵みとユニークな進化!江陵の特産品&限定グルメ
美食の街としても有名な江陵。澄んだ海水を使った伝統グルメから、コーヒーの街ならではのユニークなお土産まで、お腹いっぱい満たされるラインナップです。
| グルメ・お土産 | 特徴とおすすめの楽しみ方 |
| 草堂スンドゥブ(チョダンスンドゥブ) | 江陵の「草堂(チョダン)豆腐村」の名物。一般的な海水ではなく、東海の清らかな天然海水をにがり(凝固剤)として使って作られる伝統的な豆腐です。驚くほどなめらかで、大豆本来の濃厚な甘みとほのかな塩気が口いっぱいに広がります。最近は、これをアレンジした**「スンドゥブジェラート(豆腐アイス)」**が若い世代に大ヒット中! |
| チャンポン純豆腐 | 辛党の韓国人に大人気なのが、草堂スンドゥブを激辛の海鮮ちゃんぽんスープに入れた一品。行列が絶えない名店もあり、コクのある辛さと豆腐のまろやかさが絶妙にマッチします。 |
| コーヒーパン(커피빵) | コーヒーの街・江陵を代表するお土産スイーツ。可愛いコーヒー豆の形をした焼き菓子で、生地と餡(あん)にしっかりと珈琲の香ばしい風味が練り込まれています。甘さ控えめで、本物のコーヒーとの相性も抜群です。 |
✍️ おわりに:忙しい日常を忘れて「江陵」でリフレッシュ
ソウルの洗練された街並みや、ショッピングに少し疲れたら、次は迷わずKTXに飛び乗って東の海へと向かってみてください。
青く澄んだ海を眺めながら、名店のバリスタが淹れるこだわりのコーヒーを味わい、夜は波の音に耳を傾ける――。江陵には、訪れる人の心を穏やかに満たしてくれる、不思議な「ヒーリングの魔力」が満ち溢れています。次の韓国旅行は、カメラと本を片手に、江陵でちょっと贅沢なスローライフを体験してみませんか?
次回、シリーズ第4回は、朝鮮王朝の気品ある風情と、歴史ある伝統家屋、そして躍動感あふれる仮面劇の文化が今も息づく心の故郷、「安東(アンドン)」を大特集します。お楽しみに!

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