男性更年期障害とはいえ、動悸や息切れが続けば、心臓に欠陥があるのではないか?と疑うのは当然のこと。命にかかわることは優先的に対処するべきだ。動悸と息切れの正体を探るべく、私は循環器系の病院にて24時間ホルター心電図なる検査を行うこととなった。
心臓は“正常”なのにしんどい――男性更年期と動悸・息切れの正体
24時間ホルター心電図をするのは人生2度目だったので新鮮さは何もなくて、ただ夏場は風呂入れないのが厄介だなーぐらいの感想だった。検査時に、いい感じでドキドキしたり動悸を感じたのでその時間帯をしっかりメモして検査終了時に渡す。これはきっと、不具合が出てるに違いない!!
そして分析結果が出る。
「所見なし」「異常なし」
いや、正確には不整脈はあるんですよ。1000回未満の期外収縮はありました。ただこの回数は正常の範囲内なんで、治療など一切ありません。気にしないで結構です。という結論。私は、男性更年期障害のことや自律神経の乱れで動悸を感じやすくなることはあるのか?と問う。すると、「可能性はある」と。自律神経の乱れにより頻発することもあるし、感じやすくなることもある。同様に、カフェインやアルコールの摂取で敏感になってくることも誘発しやすくなることもある。そんな旨を仰っておられました。
とにかく、異常なしなのは喜ぶべきだろう。喜ぶべきだ。
だが、これで異常なしとはなんと辛いことか。とも言える。自律神経の乱れやホルモンバランスの異常だけで、こんなに期外収縮を頻出し感じやすくなるのか、と。落胆する気持ちもなくはない。
24時間の心電図で安心した…はずなのに
自分の体がおかしい気がして、ホルター心電図をつけた。結果は「正常」。でも、動悸も息切れも、なくなってはいない。
じゃあどうすればいいの? と先生にたずねても、何もすることはない、と。治療もなければ、特別節制する必要もない、と。でもそれでは一向に動悸・息切れはなくならないじゃないか。そうしたら先生はとどめの一発「年を重ねるとしわが増える。それと一緒ですよ。動悸が増える。そう思ってください」
ガーン。
解決策、一つもなしじゃないか!!
こうなったら、自分でなんとかしてみるしかない。さてどうしよう?
そこで私は考える。とにかく自律神経を整えることを最優先にしよう。自律神経を整えるにはどうすればいいのか。どこを検索しても出てくるのは決まって「睡眠、食事、運動」だ。
男性更年期に潜む“体感的な不調”
テストステロンと自律神経の関係
- テストステロンの分泌が低下すると、脳の視床下部や下垂体が影響を受け、自律神経の制御が乱れやすくなる
- 律神経とは:交感神経(興奮・緊張)と副交感神経(休息・リラックス)のバランスが重要
- 更年期のテストステロン低下=このバランスが崩れ、交感神経が優位になりやすい
ホルモンの減少が直接「ストレス過敏」「感覚過敏」「心拍数の変動」などを引き起こす温床になっている。つまりは交感神経が優位になりやすいと動悸が出やすい、動悸を感じやすいというわけだ。
交感神経優位がもたらす影響
交感神経が働きすぎると、身体は“常に戦闘モード”になります。
- 心拍数が上昇し、血圧が高くなる
- 呼吸が浅く速くなる=“息苦しさ”“息切れ”と感じやすい
- 筋肉が緊張し、睡眠の質が低下
- 消化機能も抑制され、胃腸不調も出やすくなる
これらは“命の危機”ではなく、“生理的興奮状態の誤作動”。でも、本人にはとても苦しい体感として襲ってくる。なるほど、ホルモンバランスが異常をきたしているせいで、常に興奮状態の誤作動モードというわけですね?
動悸・息切れに隠された“感覚の誤作動
更年期による“体感過敏”の仕組み
身体のセンサーが“敏感すぎる状態”になっていると捉えるとわかりやすいです。
- 神経系が過緊張状態になることで、本来は気づかないはずの“心臓の鼓動”や“息の速さ”を強く意識してしまう
- 小さな刺激(階段を上る、ちょっと焦る)でも「異常」と感じてしまう感覚過敏状態
- ホルモン×自律神経×心理的影響が絡み合い、「実際の不調」と「体感的不安」のループが起こる
結果として、「異常はないけど不調がある」という、まさに更年期的な複雑な症状が現れるわけです。
見えない不調には“見える説明”を
ホルモンの変化は目に見えない。でも、感覚の変化や自律神経の誤作動を知っておくことで、動悸や息切れに対する“恐怖”は少し和らぎます。「命に関わるものじゃない」とわかるだけで、身体は落ち着きを取り戻しはじめることも?
整える先にある“安心”を見つけよう
ホルモンの揺らぎが、感じ方を変える。心臓は問題なくても、自律神経が騒ぎ出す。
体の機能は整っている。でも、感じ方が暴走する。
整えよう。整えるしかない。
睡眠/食事/運動からの改善しかなさそうだ。一言で言うなれば生活習慣だ。起床後に何をするかから見直すべきかもしれない。朝食前のルーティーンに手をくわえる必要がるかもしれない。朝食を見直すべきなのかもしれないし、朝食後のコーヒーは我慢すべきなのかもしれない。などなど、生活習慣に見直すポイントはあるかもしれない。
それでいてストレスケア、お酒をやめれば済む話なのか。お酒とうまく付き合ってストレスフリーでいたいじゃないか。そのためにはどうすべきなのか。そしてこ不調、不具合、症状や感じ方との付き合い方、向き合い方。私のほうがアップデートしなければいけないのかもしれない。
やれることは、まだまだ、ありそうだ。
まとめ:動悸も息切れも、正体を知れば少しラクになる
心臓が壊れているわけじゃない。揺れていたのは、自律神経と心。
というわけでわたしは、不調や改善を綴ることによって、少しでもラクになろうとしています。書くデトックスですね。その中で、不調との付き合い方、いなし方、たしなみ方を享受しつつ、読者のみなさまにも共有していければと考えています。
動悸も息切れも、期外収縮ってやつで、ちょっと自律神経乱れてると感じやすいってだけなんだ。そう思ってラクな気持ちで向き合う、しかない。そう思ってます。ただ、整えることは忘れずに。運動不足ならウォーキングからでも。睡眠不足なら寝る前のスマホ断ちからでも。食事は、うーん、おいしいものを食べたいですよね。笑 答えを見つける旅は長そうですけど、いいんですよ。ゆっくり行きましょう。まだ始まったばかりですから。
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