〜プレ更年期を乗り切る、やさしい習慣づくり〜
はじめに:その「なんとなく」が大事
身に覚えのある症状、ありませんか?
「病気じゃないけど、なんかダルい」
朝起きても疲れが取れない。一日中重いような感覚が続く。健康診断では「異常なし」なのに、体が思うように動かない。
「気分が晴れない」「前より集中力が続かない」
やる気が出ない日が増えた。以前なら集中できていた作業に時間がかかる。些細なことでイライラしてしまう。家族に当たってしまって後悔する。
「眠りが浅い」「疲れやすくなった」
夜中に何度も目が覚める。朝スッキリ起きられない。階段を上るだけで息切れする。週末はほぼ寝て過ごしてしまう。
実は”自律神経のゆらぎ”や”ホルモン変化”が原因かもしれません
これらの症状、実は40代男性によくある「プレ更年期」の兆候かもしれません。
プレ更年期とは
- 男性ホルモン(テストステロン)の緩やかな低下
- 自律神経のバランスの乱れ
- ストレス耐性の変化
- 体力・気力の自然な変化
女性の更年期ほど急激ではありませんが、男性も40代頃から徐々にホルモンバランスが変化します。これは病気ではなく、自然な身体の変化です。
「あなたの”なんとなく”は、体からのやさしいSOSかも」
「甘えてる」「気の持ちよう」と自分を責める必要はありません。体が「少しペースを落として、自分を大切にして」とメッセージを送っているのです。このサインに気づいた今が、生活を見直すチャンス。完璧を目指さず、小さな変化から始めてみませんか?
新しい”推し”で心を動かす習慣を
心が疲れているときこそ「夢中になれるもの」を
40代になると、仕事や家庭での責任が重くなり、自分のための時間や楽しみが後回しになりがちです。でも、心を動かす体験は、自律神経を整える最も自然な方法の一つなんです。私が強くお勧めしたいのは新しい趣味を持つこと!です。
ジャンル別”推し活”のススメ
スポーツ推し
Jリーグ観戦で感情の解放
- 週末のルーティンが生まれる
- 大声で応援することでストレス発散
- 勝敗に一喜一憂する純粋な感情体験
- 同世代のサポーター仲間との出会い
実践例
地元クラブの年間パスを購入。毎週末スタジアムに通うことで、規則正しい生活リズムができ、自然と運動量も増加。応援で大声を出すことが、溜まったストレスの解放にもなっています。
エンタメ推し
アイドルや韓国スター推しで日常にトキメキを
- 毎日の小さな楽しみが生まれる
- 新しい情報をチェックする習慣
- ファン同士のコミュニティ参加
- 語学学習のモチベーションにも
実践例
韓国ドラマの俳優を推すことから韓国語学習を開始。推しの動画を見るために韓国語を覚え、結果的に新しいスキルが身についた。「今日は推しの新しい写真が見れた」という小さな喜びが、一日を前向きにしてくれます。
自分推し
自分の変化を記録して”自分を応援する”習慣
- 日記やブログで成長を可視化
- 小さな達成を自分で称える
- 過去の自分と比較して進歩を実感
- 同じ境遇の人との交流
実践例
筋トレや読書の記録をSNSで発信。「今日も続けられた自分、偉い!」と自分を褒める習慣を作ったところ、自己肯定感が向上。他の人からの応援コメントも励みになっています。
「推し活」が心に与える効果
ドーパミンの分泌
好きなものを見たり、応援したりすることで、脳内で「幸せホルモン」が分泌されます。
ルーティンの創出
推しの活動をチェックする、試合を見に行くなど、自然と規則正しい習慣が生まれます。
コミュニティへの参加
同じ趣味の仲間との交流で、社会的なつながりが生まれ、孤独感が軽減されます。
目標と達成感
推しを応援するために語学を学ぶ、推しに似合うファッションを研究するなど、新しい目標が生まれます。
継続できる小さな習慣をつくる
「続けられること」=「自分と向き合う時間」
40代の体調不良の多くは、長年の生活習慣の積み重ねが原因です。でも、いきなり大きく変える必要はありません。小さな習慣から始めて、徐々に自分を整えていきましょう。
習慣別・実践可能なメニュー
筋トレ習慣
週2〜3回のスクワットやウォーキングで十分
初心者向けメニュー
- スクワット:1日10回から開始(慣れたら15回、20回と増加)
- ウォーキング:週3回、15分から開始
- プランク:30秒キープから開始
継続のコツ
- 完璧を求めない(週2回できれば上出来)
- 記録をつけて小さな成長を実感
- 「今日はしんどいから5回だけ」もOK
語学習慣
1日5単語覚えるだけでも達成感あり
おすすめアプリ・方法
- Duolingo:ゲーム感覚で継続しやすい
- Quizlet:単語カードで効率的暗記
- YouTube:推しの動画で楽しく学習
継続のコツ
- 毎日同じ時間に行う(通勤時間など)
- 完璧な発音や文法は後回し
- 推しのコンテンツと関連付ける
読書習慣
気持ちを肯定するエッセイから始める
40代におすすめの本
- 『怠けてるのではなく、充電中です』:頑張りすぎる自分を労わる
- 『エッセンシャル思考』:やることを絞る技術
- 『腸がすべて』:体調管理の新しい視点
継続のコツ
- 1日10分、寝る前の読書時間を確保
- 難しい本は後回し、心地よい本から
- 「今日は1ページだけ」でもOK
習慣化成功のための3つのルール
- 小さく始める
最初から完璧を目指さず、「これなら絶対続けられる」レベルから開始 - 同じ時間・場所で行う
脳が自動的に行動するよう、ルーティン化する - 自分を褒める
どんなに小さなことでも、続けられた自分を認めて褒める
“小さな達成感”を積み重ねていく
「小さな”できた”が、自律神経を整える最大のヒント」
40代のしんどさの多くは、「思うようにいかない」「以前のようにできない」という挫折感から来ています。そんな時こそ、小さな達成感を意識的に作り出すことが大切です。
達成感を味わうための視点転換
筋トレ編
Before:「毎日やらなきゃ」「もっと重いウェイトを」
After:「1週間続いた→それだけで◎」
実際の声
「腕立て伏せ5回しかできなかった自分が、2週間後には10回できるように。数字で見える成長が、こんなに嬉しいものだとは思いませんでした。」(45歳・会社員)
語学編
Before:「ペラペラ話せるようになりたい」
After:「『アンニョンハセヨ』が通じた瞬間→ちょっと誇らしい」
実際の声
韓国旅行で覚えたての韓国語で店員さんに話しかけたところ、笑顔で韓国語で返してくれました。たった一言の挨拶でしたが、これまでにない達成感と嬉しさを感じました。
📚 読書編
Before:「月10冊読まなきゃ」
After:「共感したフレーズに出会えた→自分を知る手がかりになる」
実際の声
『怠けてるのではなく、充電中です』の中の「完璧でなくても、あなたはあなたで大丈夫」という言葉に出会い、自分が完璧主義で苦しんでいたことに気づけました。
達成感を記録する方法
- スマホメモ活用
- 今日できたこと3つを毎晩記録
- 「腕立て10回できた」「韓国語5単語覚えた」「本を10分読んだ」
- SNS投稿
- 「#40代チャレンジ」などのハッシュタグで仲間を見つける
- 他の人の頑張りからも刺激を受ける
- 週末振り返り
- 1週間を振り返って「今週よくできたこと」を3つ書き出す
- 「来週はこれを続けてみよう」という小さな目標設定
達成感がもたらす好循環
自己効力感の向上 → やる気の増加 → 新しいチャレンジ → さらなる達成感
この循環が回り始めると、自律神経のバランスも自然と整ってきます。「自分にもできる」という感覚は、最強のストレス対処法なのです。
生活習慣の見直しは”完璧じゃなくていい”
「完璧じゃなくても、続くと変わる」
40代になると、20代の頃のような無茶な生活はできなくなります。でも、それは悪いことではありません。体が「もっと大切に扱って」と教えてくれているのです。
ゆるやかな改善アプローチ
睡眠習慣
完璧主義:「毎日7時間寝なければ」
ゆるアプローチ:「起きた時に疲れてないか」で整えていく
実践的な改善法
- 就寝1時間前のスマホ断ち:最初は30分から
- 寝室の温度管理:夏は26-28℃、冬は18-20℃
- 起床時間の固定:平日・休日関係なく同じ時刻に起床
- 昼寝の活用:15-20分の短い昼寝でリフレッシュ
実際の声
就寝前のスマホ時間を読書に変えたところ、寝つきが格段に良くなりました。「今日は疲れているから早く寝よう」と自分の体調に合わせて柔軟に調整することで、睡眠の質が向上しました。
食事習慣
完璧主義:「完璧な栄養バランスの食事を毎食」
ゆるアプローチ:白い炭水化物→玄米やもち麦など小さな置き換えから
簡単な置き換え例
- 白米 → 玄米・もち麦・雑穀米
- 白いパン → 全粒粉パン・ライ麦パン
- うどん → そば(そば粉の割合が多いもの)
- お菓子 → ナッツ・ドライフルーツ
腸活を意識した食事
- 発酵食品:納豆、キムチ、ヨーグルト、味噌
- 食物繊維:野菜、海藻、きのこ類
- 良質な脂質:魚、ナッツ、オリーブオイル
実践のコツ
- 一度に全部変えようとせず、週単位で一つずつ
- 外食時は気にしすぎず、家での食事で調整
- 「今日は疲れているから、コンビニ食でもOK」の日も作る
⏰ 時間管理
参考書籍:『限りある時間の使い方』で「選ばない勇気」を学ぶ
エッセンシャル思考の応用
- 重要なこと3つに絞って集中する
- 断る勇気:「いい人」をやめる
- 完璧主義から「最善主義」への転換
実践例
- 朝の時間:メール確認は後回し、重要な作業から開始
- 会議の時間:30分→20分に短縮、立ち会議の導入
- 家事の効率化:完璧を求めず、「まあいいか」で終了
改善を続けるためのマインドセット
- 70点主義
100点を目指さず、70点取れれば上出来と考える - 失敗は学習
うまくいかない日があっても、「データ収集」と捉える - 柔軟性を保つ
体調や状況に応じて、臨機応変に調整する
自律神経と向き合う働き方のヒント
自律神経の基本的なリズムを理解する
午前中:交感神経優位
- 集中力が高い時間帯
- 重要な判断や創造的な作業に最適
- エネルギッシュに活動できる
午後〜夕方:副交感神経へのシフト
- リラックスモードに切り替える時間
- ルーティンワークや整理作業に適している
- 心身を休息モードに準備する
意識的な自律神経コントロール法
☕ カモミールティーでリラックス
効果的なタイミング
- 午後3時以降のコーヒーの代わりに
- 夕食後のリラックスタイム
- 就寝1時間前の習慣として
実際の声
午後のコーヒーをカモミールティーに変えたところ、夜の寝つきが改善。また、温かい飲み物をゆっくり飲むことで、自然と深呼吸ができ、心が落ち着くようになりました。
🫁 深呼吸の実践
4-7-8呼吸法
- 4秒かけて鼻から息を吸う
- 7秒間息を止める
- 8秒かけて口から息を吐く
効果的な場面
- 会議前の緊張をほぐしたい時
- 通勤電車での疲労回復
- 寝る前のリラックス
😴 短い昼寝(パワーナップ)
理想的な昼寝
- 時間:15-20分(それ以上寝ると夜の睡眠に影響)
- タイミング:午後1-3時の間
- 場所:デスクでも車の中でもOK
昼寝の効果
- 午後の集中力回復
- 夜の睡眠の質向上
- ストレス軽減
週単位での仕事設計
月曜日:週の計画立て
- 重要タスクを3つに絞る
- 無理のないスケジュール作成
火〜木曜日:集中作業
- 最も集中力の高い時間帯を活用
- 午前中に重要案件を処理
金曜日:整理と振り返り
- 週の成果をまとめる
- 来週の準備を軽く行う
土日:完全休養
- 仕事のことは考えない
- 趣味や家族時間を優先
「まあいいか」のひと言が、自律神経には一番効く
完璧主義からの脱却
40代のしんどさの大きな原因の一つが、若い頃からの完璧主義です。「まあいいか」という言葉は、自分に優しくなることの第一歩。
実践例
- 資料作成:80%の完成度で「まあいいか」
- 家事:完璧に掃除できなくても「まあいいか」
- 人間関係:全員に好かれなくても「まあいいか」
効果
この言葉を使い始めてから、肩の力が抜け、慢性的な疲労感が軽減しました。完璧でなくても十分だということを、体で理解できるようになりました。
おわりに:40代は再構築のタイミング
“しんどさ”は「整えるチャンス」でもある
40代で感じる「なんとなくしんどい」という感覚は、決してネガティブなものではありません。それは体が「今までのやり方を見直して、もっと自分を大切にしよう」と教えてくれているサインです。
20-30代:がむしゃらに頑張る時期
→体力と勢いで乗り切る
40代:賢く効率的に生きる時期
→経験と知恵を活かして、無理をしない
気づいた人から、少しずつラクになれる
この記事を最後まで読んでくださったあなたは、すでに「変わりたい」という意識を持っています。それだけで、もう第一歩を踏み出しているのです。
変化は小さくても確実に
- 今日から始められることを一つ選ぶ
- 完璧でなくても継続する
- 自分の変化を認めて褒める
「なんとなくしんどい日々」を、“まあいいか”で包んで前へ
40代の新しい生き方
- 無理をしない
- 自分を大切にする
- 小さな喜びを見つける
- 完璧でなくても前に進む
最後に
この記事でご紹介した方法は、すべて私自身が実践し、効果を感じているものです。すべてを一度にやる必要はありません。今の自分に必要だと感じたものから、ゆっくり始めてみてください。
40代は人生の折り返し地点。これからの人生をより豊かに、より自分らしく生きるための準備期間です。「なんとなくしんどい」から「なんだか調子がいい」へ。一緒に歩んでいきましょう。
あなたの”まあいいか”が、新しい人生の始まりです。
※この記事の内容は一般的な健康情報であり、医学的なアドバイスではありません。体調に不安がある場合は、必ず医師にご相談ください。
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